ウッディで爽やかな香り「ティーツリー」オイルの効能とは?手作りスプレーの作り方もご紹介
アロマの中でも人気の高いティーツリーにはさまざまな効果があることを知っていますか?今回は心にも体にも良い効果が期待されるティーツリーについて詳しく紹介していきます。手作りスプレーの作り方についても紹介するのでぜひ試してみてくださいね。各家庭に1本あると大変便利ですよ。
2018年11月08日更新
記事の目次
[1]ティーツリーを詳しく知りたい
ティーツリーという名前はよく聞くけど詳しいことはよく分からない方も多いのではないでしょうか。ティーツリーオイルの効能を知ることで今まで以上に使い道が広がること間違いありません。
ティーツリーとは?
ティーツリーとはオーストラリアの湿原に生息し、7メートルにもなるフトモモ科の常緑樹です。呼び方はさまざまでティートリーやティートゥリーとも呼ばれています。葉は細長く、夏になると白い花を咲かせます。先住民のアボリジニは古くからその効能に気付き、カヌーの材料にしたり、傷薬や抗菌薬として使っていました。
ティーツリーの香り
ティーツリーの葉から水蒸気蒸留法で抽出し、得られるのがエッセンシャルオイルです。清涼感のあるさわやかな香りとユーカリのような優しい香りがします。いわゆる花の香りではなく、薬品のような香りがするので独特ですが、他の香りとブレンドするといい香りになります。
どのような効能があるのか
心の面では精神的な不安を和らげ、自信をもたせてくれたり、否定的な考えから物事を肯定的に考える力をくれたりします。うつ状態や無気力、疲れやストレスで落ち込んでいる時に嗅ぐとリフレッシュできます。
体の面では優れた抗菌力と免疫力を高める効果が非常に強いので、風邪やインフルエンザの予防や気管支炎などの呼吸器系の炎症を和らげます。また、アトピーや水虫、ニキビなどの皮膚のトラブルや頭皮の乾燥やふけ防止、口内炎の改善にも効果的です。
アトピーに効くって本当?
アトピーの原因は様々あり、その中でも食べ物やペットの毛、環境中のダニ、体内や皮膚表面に存在する真菌(カビ)などがアレルギーの原因物質となり、炎症を起こすと言われています。また、精神的ストレスは症状を悪化させます。ティーツリーには鎮静効果や殺菌作用、かゆみを和らげる効果があるのでアトピーが完全に治るというわけではないですが、症状が軽くなるといった効果が期待されます。
カンジダにも抗菌効果あり
2006年にヨーロッパでカンジダ菌を使った研究結果が発表されました。その研究、実験結果によるとティーツリーオイルは抗真菌薬と同じくらいの抗菌効果があることが分かりました。さらにティーツリーオイル・エクストラクトは通常のティーツリーオイルの4倍の抗菌効果があることが証明されています。このことからティーツリーオイルはカンジダ菌に対する効果が高いことが分かります。
[2]ティーツリーオイルの選び方
ティーツリーオイルは有名なだけにさまざまな場所でたくさんの種類が販売されています。より高い効果を感じてもらえるようにオイルの選び方を4つのポイントにしぼって紹介します。
- ボトル選び
ティーツリーオイルはほとんどがガラス瓶の容器に入って販売されています。オイルは1回で数滴しか使用しないのであまり容量の大きいものを買っても使い切れません。開封すると6ヶ月以内に使い切ることが良いとされているので、使い切れる少量サイズのものを選んでこまめに買い足した方が常に新鮮な状態のオイルを使用することができます。また、太陽の光が原因でオイルが劣化する場合があるので遮光性のある茶色や青色の瓶を選びましょう。 - 産地と原材料をチェック
オーストラリア原産で原材料は100%メラレウカアルテルニフォリアのものを選びましょう。日本語ではティーツリーと表記されますが、正式名はメラレウカアルテルニフォリアといいます。しかし、中には他のものがブレンドされていることもあるので必ず100%の純粋なオイルを選ぶようにしましょう。 - 成分濃度に注意する
ティーツリーオイルは「erpinen-4-OL(テルピネン4オール)」と「Cineole(シネオール)」の2つの成分からできています。抗菌や殺菌、防腐効果の高いTerpinen-4-OL(テルピネン4オール)は30~40%の濃度が含まれていると良いとされています。 - シネオールの濃度
Cineole(シネオール)は芳香成分の一つです。Terpinen-4-OL(テルピネン4オール)と同様に抗菌作用がありますが、高濃度であると肌への刺激が強すぎるので15%未満、理想は5%未満とされています。
[3]スプレーボトルにすればさまざまな場面で活躍
ティーツリーオイルの楽しみ方は香りだけではないのです。実は日常生活でさまざまなところで大活躍してくれるのです。ぜひご家庭でも作ってみてください。
用意するもの
スプレータイプの遮光瓶、ティーツリーオイル、精製水、無水エタノール
作り方
- スプレータイプの遮光瓶に精製水を45ml、無水エタノールを5ml入れます。
- その中にティーツリーオイルを10~15滴ほど入れてよく振ります。たったのこれだけで完成です!
使いみち
風邪予防
ティーツリーオイルは殺菌効果があるので外から入ってくる風邪の菌を予防するために玄関や洋服にあらかじめ吹きかけておくといいですよ。マスクにもひと吹きするとリラックス効果も期待できます。
乾燥防止
室内が乾燥しやすい季節はディフューザーにティーツリーオイルを数滴垂らすことで乾燥を防止することに加えて、ティーツリーの持つ強力な殺菌効果により、空気を綺麗にします。花粉やインフルエンザの流行る季節にとてもオススメです。クリアな香りが広がることでストレス解消にもなります。スプレーを作っておけばその都度いろいろな所にシュッとでき、いつでもティーツリーの香りを感じられますよ。
におい対策
ティーツリーは消臭効果もあるのでタバコの嫌なニオイがついた洋服や靴のニオイが気になる方はシュッとひと吹きしてください。また、抗真菌作用効果もあるのでカビ防止の効果もあり、水虫の原因となるカビをやっつけることができます。
キッチン
シンクの掃除の後や生ごみや排水口の嫌なニオイには最適です。キッチンに使う場合は、精製水70mlに無水エタノール30mlとティーツリーオイル20滴を入れて使用してください。時間が経つと蒸発するので2度拭きも不要なので楽ですよ。
お風呂場
ティーツリーはカビ防止効果もあるのでお風呂場のタイルなどにシュッとかけておくと気になるピンクカビができにくい環境になります。お風呂場に使う場合は、90mlの水にアルコール10mlとティーツリーオイル10滴を入れてスプレーしてください。
洗濯
梅雨の時期、天気が優れない時は部屋干しで衣類が臭いますよね。そのような時は洗濯のすすぎの時に洗濯機にティーツリーオイルを数滴入れるとすっきりとしたいい香りになります。
喉の痛み
喉が痛い、いがいがする時にはティーツリーでうがいをしましょう。うがい薬の作り方は水100mlにティーツリーオイル2滴です。味はおいしくありませんが殺菌効果があります。
鼻水、鼻づまり
鼻の下や小鼻に少し塗ると効果的です。作り方はホホバオイルなどの植物オイル小さじ1、ティーツリーオイル1滴、ユーカリラディアタオイル1滴です。
肌ケア
ニキビが気になる方はティーツリーの化粧水がおすすめです。作り方は精製水95mlに無水エタノール5mlとティーツリーオイル20滴を入れます。抗菌をして肌をきれいに保ちましょう。
頭皮ケア
頭皮も汗をかいたり皮脂がたまったりと汚れやすいです。無香料のシャンプー1回分にティーツリーオイルを1滴垂らして使うことで抗菌作用が期待できます。
イボや虫さされ
イボや虫にさされた時は直接オイルを塗ってください。かゆみがおさまりますよ。
[4]おすすめのアロマオイル、ティーツリーを一度試してみませんか?
ティーツリーがここまで万能だったとは驚きですね。すっきりとしたさわやかな香りが落ち込んだ心に癒しと元気を与え、身体には風邪やインフルエンザの予防、そしてお肌や頭皮にも効果が期待できるなど、本当に万能なオイルです。また、掃除や洗濯といった日常の家事に取り入れる事によって、生活の質もがグンと向上します。もちろんティーツリーオイルだけでも十分なのですが、他のアロマと組み合わせることでさらにいい働きをしてくれます。
抗菌作用にはラベンダーアングスティフォリア、レモン、ローズウッド、ゼラニウム、パルマローザ。風邪予防にはローレル、ユーカリラディアタ、ラヴィンツァラ。肌ケアにはパチュリ、ローズウッド、プチグレン、パルマローザとティーツリーオイルと相性の良いアロマはたくさんあります。使い道が多様で子どもにも安心で優しいティーツリーオイルは家庭に必ず1本置いておきたいアイテムです。値段もそれほど高くはないので、取り入れ易いオイルではないでしょうか。ぜひ日々の生活の中でティーツリーオイルをフル活用して、みなさんの生活がより豊かで快適になることを願っています。
※アロマオイル(精油/エッセンシャルオイル)を使う際の注意点
アロマオイルは医薬品ではないため、「治療」できるものではありません。ここに掲載されている内容は精油の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。症状がひどい場合は医療機関を受診することをおすすめいたします。実際にアロマの香りに癒されるという方はたくさんいます。自分の体の状態や気分に合わせて上手に取り入れてくださいね。